性と夜職と愛情飢餓と

性、夜職、ホスト通い、その他日常に転がる心理的な話題について、愛情飢餓、愛着障害、承認欲求の観点から心理士が切り込むブログです。

マゾヒズムという進化と敗北

読者がもしいるのなら、おはよう、こんにちは、こんばんは。

書きたいことを一文にまとめたら、とっつきにくいタイトルになってしまった…
タイトル付けのセンスはないなぁ、と思う。
自分にとっては重要なことが多すぎる。
人によってはそれを取捨選択が出来ていない、と取るのだろう。
実際自分でもそう思う。書こうとしていることは同列の重要性を秘めている。
しかし、序列をつける必要性などもとより無いのかもしれない。
ブログの書き始めに断っているとおり、これは僕が書きたいことだけを書くブログだからだ。

書きながら思考の整理も兼ねている。読みにくくても文句は言わないで欲しい。

マゾヒズム

1886年に「性の心理学」でクラフト=エビングが概念として提唱した、性的倒錯のことを指す。オーストリアの作家、ザッヘル=「マゾ」ッホに由来してこう呼ばれることとなった。マゾヒズム的思考、嗜癖を持つ人の事をマゾヒストと呼ぶ。

マルキ・ド・サドはなじみのある名前だが、マゾッホに関してはなじみがない、というのは僕だけだろうか。

性の心理学については原著をあたっていないので偉そうに語る事は出来ないので、読んだら偉そうにに語らせて欲しい。笑


僕はマゾヒストを「進化した人類」と捉えている。進化の産物なのだから、偉大だ。
先天的にしろ、後天的にしろ、現実に対する抵抗力の一つを身に着けている。

 

マゾヒズム、マゾヒストは「心理的及び物理的に過酷な環境(環境からの暴力)に耐えうる」の進化の産物なのだ。
環境に適応しない生物が絶滅していくのと同じように、環境に適応するように生物が変遷していくのは当たり前のこと。

 

今のご時世、何かとストレスが顕在化してきている。

社会での重圧。学業。経済的問題。友人関係。親子関係。

出世のために蹴落とさねばならない。いい成績を残すために他者に勝つ。良い旦那を貰うために美を磨く。

勝つにしろ負けるにしろ、その時に突き付けられるのは、優れた他者という環境からの暴力そのものであるとも言い換えられる。

セックスにはある種の暴力性が付きまとう。
どちらかにほぼ確実に受け攻めの構図が発生するからだ。
セックスを通さない暴力は言わずもがな、見て取れる通りに力の押し付けである。

これらの環境で「辛い」とそのまま受け取るか「快感に変換もしくはノーダメージに変換できるか」という話だ。

頑張り屋さんや出世している人、能力が高い人こそマゾヒズムを有していると僕は思っている。
もちろん、マゾヒストだからと言って負けるということが総じて気持ちの良いコトではないのは確かだ。

 

よく言われるソフトSM、などというものは、セックスの中にある暴力性を快感として変換したそれである。

軽い手足首の緊縛。アイマスク。視姦。言葉責め。放置。首絞め。
これも軽い程度で 自由を奪われ、感覚を奪われ、羞恥に晒され、尊厳を奪われ、接触を奪われ、命を奪われる。

そんなことの現れに過ぎない。
ハードSMはどうだろうか。
鞭打ち。水責め。針責め。臨死調教。
全てがやりようによっては命にかかわる事である。しかし、それすらも快楽に変換できる、して欲しいと思う人もいる。

そしてそれを快楽に変換するということは、すなわちその瞬間、その行為において「負けることを容認している」ということに他ならない。そして、負けている状態に対して否定的な感情を抱いていないことも多い、ということである(快感はさほどなく悔しい思いをするのがとてもいい、という場合もある)。

 

人の数だけ性癖も、マゾヒズムもある。

痛いこと、苦しいこと、恥ずかしいこと、辛いことに耐えている自分が好きだったり。それ自体が快感だったり。乗り切った先の報酬が嬉しかったり。痛いという感覚だけが頼りだったり。好きだから捧げるという願望のそれだったり。

そして、それをして欲しい、と望む自己破壊的な側面。対照的に依存した側面。

 

テンプレート的なSMプレイはあれど、一つのSMは一つの関係でしか描くことが出来ない。

クライエントとのプレイも当然だ。
一言でこれをしてきましたといっても、その人と僕だけの流れが確実に存在するし、その真似、模倣はほかの人では出来ないし、仮に出来たとしてもしてほしくない。

 

「ストレスのはけ口としてのSM」

ということも、もっと浸透してもいいのかもしれない。

勿論、辛くなくてもSMという精神的な遊びの世界に踏み込むのは大いに結構。

素晴らしいことだ。

 

僕はマゾヒストを尊敬する。その敬意の上で、抗えない「力」となりたい。

 

こんなところか。では、また気が向いたら。

twitter @kouchan_u